ヒ・ト・リ・ゴ・ト

暗い部屋、見上げる天井。


何もない。

私には何もない。

仕事も、財産も、知識も、友達も、何にもない。

ただただ生かされているだけの日々。

それのどこが楽しいというの?

それのどこに価値を生み出せというの?

薬を飲んで、自分のベッドに横たわる私。

いつもの天井を眺めながら、ゆらゆら揺れる視界を…

ゆらゆら…

ゆらゆら…

「あぁ、このまま夢の世界に行けたらいいのに」

呟いてみた。

だけれど、そこには誰もいない。

だってここは、私1人しかいない世界だから。

だって、世界は…

世界は…

私1人しかいなくなったのだから…